Q:特許出願したくて弁理士に相談すると20~30万円だと言われました。発明を説明する書類を作成するだけなのに、なぜそんなに高いのですか?
A:お小遣いから支出すると思うとちょっと高いかも知れませんね。でも、ちょっと高い趣味だと思えば、そうでもないんじゃないですかね。
特許の出願は、ただ発明を書けば良いというものではありません。審査や権利化後の訴訟などに耐えうる特許の出願書類は、それなりの経験を積んだ人でなければ書けません。その人に対する報酬です。人件費です。そう考えると、めちゃくちゃ高いとも言えないと思います。
特許出願は、自分で行うことも可能です。でも・・・
特許出願は、自分で行うことも可能です。特許庁は、あなたが作成した書類でも受け付けてくれます。
試しに、自分で特許の出願書類を作成してみてはいかがでしょうか?
発明を書面で説明してみてはいかがでしょうか?
うまく書けますか?
他人が読んでも誤解が無く伝わる文章で書けますか?
相当経験を積まなければ難しいはずです。
発明を書面で説明するのは、思っている以上に簡単ではありません。
自己満足の書面では・・・
特許出願において、発明を記載した書面を明細書と言います。
あなたは発明した本人なので、発明を良く理解していますよね。
ですので、分かったつもりで、短い文章で説明してしまうと思います。
しかし、他人は、親切な読み方はしません。
つたない文章から、行間を補って理解するということは一切しません。
小説とは違うのです。
特許権は他人からすれば邪魔な存在
特許権は、強力な権利です。
特許権が成立すると、他人は、自由に実施できなくなるわけですから、特許権は迷惑な存在です。
審査官や第三者は、発明が記載された明細書から、あなたの発明をなるべくちっぽけなものとしか把握しようとしません。
明細書に記載されたことからしか、あなたの発明を認定することはありません。いくら、あなたにいろんな思いがあっても、明細書から明確に読み取れなければ、全く相手にしません。
せっかく良い発明をしても、出願書類が稚拙だと、発明はされなかったことになってしまいます。特許は取れません。
特許事務所の弁理士に依頼すると、十分な経験を積んだ人間が明細書を作成することになります。
十分に発明が保護されるように、明細書の中に、さまざまな工夫がなされます。
経験を積んだ弁理士の人件費が20~30万円なのです。
現在の弁理士の費用はだいたい妥当な額に落ち着いています
弁理士の費用は、弁理士同士の価格競争を経て、決して高くない水準になっています。
人件費だと考えると、妥当な額なのです。
もちろん、依頼する弁理士によって、多少の増減はあるでしょう。
しかし、その金額の差にあまり拘らない方が良いでしょう。
その差にこだわるよりも、相性の合う弁理士を探した方がよいです。
信頼できて、ずっとお付き合いできそうな弁理士を探してください。
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