特許を出願したら、「特許出願中」と商品に書いても良いですか?

商品への特許に関する表示について

「特許出願中」という表示を良く見かけますね。
特許を出願した後は、特許出願中という状態になりますので、商品に「特許出願中」と記載することができます。

(ただし、化粧品等は薬機法の制限を受けるので、基本的には難しいです。健康食品も、過度に優良と誤認させるような表示は許されません。)

「特許出願中」と商品に書くメリットは?

商品に「特許出願中」と書いてあれば、
競業他社には、
「この商品について、なんらかの特許を取得しようとしているんだな。」
「この商品、マネをしたいけれど気を付けた方が良さそうだ。」
と思わせることができるでしょう。
一般消費者に対しては、
「この商品、特許を出願するほどの良いものなのかしら」
と思わせる宣伝効果も期待できるでしょう。

特許を出願したことを宣伝することは、特にデメリットは無いと思いますので、せっかく費用をかけて出願したのですから積極的に宣伝してはいかがでしょうか。

注意すべきこと

注意すべきことがあります。
特許を出願しただけでは、特許を出願中であり、まだ特許権は発生しておりません。
特許権があると誤解させるような表示は許されません。

どのような表示にすれば良いのでしょうか?

「特許出願中」のほか「特許申請中」という表示もよく見かけます。
「申請」という言葉は、特許法には出てこない言葉です。
一般的に使われている「特許申請」という言葉は、「特許出願」と同義と考えて良いです。
「特許申請」という言葉は既に馴染みがありますから「特許申請中」と記載しても問題はないでしょう。
ただ、個人的な意見ですが、「特許出願中」の方が、法律的には正しいので、こちらの方が特許の世界を知っている人からすると「きちんとした用語を使用しているな」という印象を与えると思います。
「特許申請中」という記載だと、顧問の弁理士はいないのかな、知財について詳しくないのかなと少し思います。

特許出願番号を書く必要がありますか?

特許を出願すると、出願番号が付与されます。シリアル番号です。
「特願2017-01234」という感じです。
特に、記載しなければならないというものではありません。
どの特許出願なのかを明示したい場合は、特許出願番号を記載しても良いでしょう。

出願から1年半経過すると出願内容は公開され、今度は、公開番号が付与されます。
「特開2017-04534」という感じです。
「特開」は、特許公開公報の略です。
この番号も特に記載しなければならない訳ではありません。
したがって、「特許出願中」とさえ記載すれば足ります。

特許取得後はどうすれば良いのか?

特許出願が審査され、めでたく特許権が付与された後は、「特許****号」と登録番号を記載すると良いでしょう。
単に「特許済」と記載しても良いですが、やはり番号を表示した方が説得力がありますね。
「PAT.*****」と記載しても良いです。PATは、パテント(特許)の意味です。
特許が取得できていないのに表示したり、間違った番号を記載したりするのはアウトですが、特許を取得できているのであれば、記載の方法に特に決まりはありません。
宣伝効果も大きいことでしょう。

残念ながら特許が取得できなかった場合

残念ながら特許が取得できなかった場合、「特許出願中」という記載は止めるべきです。
嘘になってしまいますから。
また、出願から3年以内に審査請求をしなかった場合は、出願は取下げられたものと見なされ、原則、復活できません。
その場合も、「特許出願中」という記載は止めるべきですね。

特定の商品になるべく長く「特許出願中」と記載したい場合は、その商品を改良しながら、その改良点について定期的に特許出願を行い、特許出願中のものを確保しておくという手もあります。

「特許出願中」の表示についてでした。