特許出願から特許権発生までの流れ

特許出願から特許権発生までの流れは、①→②→③→④→⑤となります。

 ①特許出願

 発明の内容を記載した必要な書類を揃えて特許庁へ出願します。
 出願すると、1年半でその内容が自動的に公開されます。
 費用は、弁理士に依頼すると、発明が単純な場合、だいたい20~30万円です。

 ②審査請求

 出願しても勝手に審査が進む訳ではありません。
 3年以内に特許庁に審査をするように請求する必要があります。
 かかる費用は、およそ15~20万円です。
 個人事業主等には一定の費用軽減制度があります。
 →検索キーワード「特許庁 手数料等の減免制度」

 事業化などの目途が立たず、残念ながら権利化を望まない場合は、審査請求せずに、そのまま放置すれば良いです。
 審査はされず、追加の費用もかかりません。

 ③審査

 審査により特許の要件を満たさないと判断されると、「拒絶理由通知」が発行されます。
通常、1回は通知されると思ってください。
最も多い拒絶の理由は、新規性・進歩性の欠如です。
この場合、挙げられた先行技術を良く分析し、必要に応じて請求項を補正し、先行技術と差異があることを主張することになります。
 これを「中間処理」といいます。
 弁理士事務所に依頼すると、およそ6~15万円/回です。

 ④登録時

 審査官より特許を認めますという通知がなされ、指定の登録料を支払うと特許権が発生します。
  
 特許権が発生した後でも、6ヶ月以内に他人から異議申立(いぎもうしたて)がされることがあります。
 異議申立とは、「これは、こういう先行技術があるから特許性がないよ」などと他人が指摘することです。
 異議申立されると、再度審査され、特許が取り消されることがあります。

 ⑤登録後

 特許権は、出願から20年存続させることができます。
 存続させるためには、毎年、登録料という費用を特許庁に支払う必要があります。
 (まとめて支払うことも可能です)

「いまいちど、特許出願が必要な理由を考える」を見る

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