面白い特許:容器内に添加物を添加できるキャップ・ボトル容器

特許第6453511号「容器キャップ、及びボトル容器」
<特許公報の図1>


<特許公報の図3>


<特許公報の図4>

容器内に添加物を添加できるキャップ・ボトル容器

<ざっくり解説>

 この発明は、ペットボトルなどの容器キャップ及びボトル容器に関するものであり、容器内に添加物を添加するかどうかをユーザーが選択することができるというものです。

 まず、この発明の請求項1は、以下のような記載となっています。
「上面が閉じた筒状の本体部と、
 前記本体部の上側壁を貫通するように設けられ、その底部が前記本体部の内部に配置された、添加物を格納する格納部と、
 前記本体部の上側壁を貫通するように設けられ、その下端部が前記格納部の底部に近付く又は遠ざかるように可動するレバーと、を備え、
 前記格納部の底部の少なくとも一部は、前記レバーの下端部が接することにより閉じ、離れることにより開放される、容器キャップ。」

 次に、図1、図3、図4を参照しつつ、本発明の具体的な態様を見ていきましょう。

 図1は、本発明の容器キャップの一例を示す図であり、図2は、その容器キャップの内部構成の一例を示す断面斜視図であり、図4は、その容器キャップの動作の一例を説明する断面図です。

 図示されている容器キャップ1は、本体部10格納部20、及び一対のレバー30を備えており、この素材には、例えば、可撓性あるいは弾性を有するポリエチレンやポリプロピレンなどの樹脂が使用されます。

 本体部10は、その内側面には、容器の口部の外周に形成された雄ねじと螺合する雌ねじ15が形成されています。

 格納部20は、円筒状に形成されており、本体部10の上側壁11を貫通するように、上側壁11の中央部に設けられています。すなわち、格納部20の上部は、本体部10の上面から突出しており、格納部20の下部は、本体部10の内部に配置されています。

 一対のレバー30は、棒状に形成されており、本体部10の上側壁11を貫通するように、上側壁11の格納部20よりも外側に設けられている。左右のレバー30は、本体部10の中心を介して線対称な関係にあります。

 次に、容器キャップ1を動作する場合の動きについて、図4を参照しつつ見てみましょう。図4は、大きく以下の3段階で描画されています。
(A)容器キャップ1が締められかつ排出口24が閉じた状態
(B)は容器キャップ1が緩められた状態
(C)容器キャップ1がさらに緩められ排出口24が開いた状態
です。

 (A)の状態では、容器キャップ1が容器Bの口部に対して締められています。一対のレバー30により対応する排出口24が閉じられた状態で、一対の当接部32の外側端部間の寸法は、容器Bの口部の内径と一致するように構成されています。つまり、この状態では、一対の当接部32の外側端部は、容器Bの口部の内側面に当接しており、ユーザーが一対のレバー30の上端部を外側から摘んで内側方向に押圧しても、レバー3を動かすことはできないようになっています。そして、(A)の状態では、排出口24が閉じられているため、添加物(例えば液体。図中のドットのハッチング部分)が格納部20内からこぼれないようになっています。

 続いて、(B)の状態では、ユーザーが本体部10を摘んで左に回転させて緩め始めると、容器キャップ1の上昇(図中の白抜きの矢印)に伴って、当接部32も上昇します。当接部32の外側端部が容器Bの口部の上端面を超えるまでは、その外側端面が口部の内周面に当接しています。

 そして、(C)の状態では、さらに容器キャップ1が上昇し、当接部32の外側端部が容器Bの口部の上端面を超え、当接が解除されます。この状態で、ユーザーが一対のレバー30の上端部を外側から摘んで内側方向に押圧すると、レバー30の先端部が外側方向に移動して排出口24が開きます。この排出口24が開くと、添加物が格納部20の部屋23から排出口24を介して容器B内へ排出されます。この動作をとることが、発明のポイントの1つのようです。

 この発明は、ペットボトルに限らず、種々の容器に応用することができそうですね。また、ここでいう添加物は、飲料、食品、薬品等のようなものであってもよいですね。本発明は、幅広い分野に応用ができそうですね。

 この発明についてもっと詳しいことが知りたい方は、この特許公報を参照してみてください。

記事004:JPB6453511

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