面白い特許:崩れにくい海苔巻きを作る方法!

特許第5717040号「米飯食品の製造方法」
<特許公報の図1>

<特許公報の図2>

崩れにくい海苔巻きを作る方法!

<ざっくり解説>

この発明は、巻き寿司等のように、米飯と海苔で具材を巻いて包んだ米飯食品の製造方法に関するものです。

この特許の請求項1には、以下のように記載されています。
「具材と、前記具材の周りに巻かれたシート状食材及び米飯とからなり、外周表層部が前記米飯により形成された食品を用意する第一工程と、
前記食品の外周表面及び端面を焼く第二工程
を含む米飯食品の製造方法。」

この製造方法の一例を、図面を参照しつつ、もうすこし具体的に見てみましょう。

図1は、米飯食品の製造工程の一例を説明する図(その1)であり、図2は、米飯食品の製造工程の一例を説明する図(その2)です。

まず、広げた巻き簾などの上に、シート状に乾燥させた板海苔1を置きます(図1参照)。
次に、板海苔1の上面に、すし飯等の米飯2を敷き詰めます(図1の(B)参照)。
そして、板海苔1及び米飯2を裏返し、板海苔1の上面に、具材3を配置します(図1の(C)参照)。
さらに、巻き簾を使って、具材3を中芯として板海苔1及び米飯2を巻き方向Rに巻き付け、略棒状に仕上げます(図1の(C)、(D)参照)。
ここまでの工程を行うことで、いわゆる裏巻きの米飯食品10Aを得ることができます。

さらに続けて、オーブンや火で加熱して、米飯食品10Aの外周表面をこんがりと焼き、米飯食品10Bを得ることができます(図2の(B)参照)。加熱の手段としては、ちまたで行われている、炭火焼き、電熱コンロ、水蒸気などを使ってもよさそうですね。

このようにして得られた、米飯食品Bは、外周表面がこんがりと焼き固められているため、「形状が崩れにくい。その結果、米飯食品10Bをお箸や手で持って食べる際に、型崩れしにくく、食べ易い。また、米飯食品10Bを例えば輪切りにして切り分ける際も、型崩れしにくい。また、米飯食品10Bは、焼かれていない米飯食品10Aと比べ、表層部のパリパリとした食感や、表層部が焼かれることによる香ばしい香り等の風味が得られる。」といった効果が期待できるそうです(明細書の段落0025等参照)。

外側が海苔ではなく、米飯で巻かれている海苔巻きって、確かに形崩れしそうでドキドキするときありますよね。その点、この発明のように、一工夫を加えることで、食べやすくなるのは、うれしいですね。

この発明についてもっと詳しいことが知りたい方は、この特許公報を参照してみてください。
記事005:JPB5717040pdf
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