面白い特許:「ルーバー羽根」も、ちょっとした工夫で効果アップ

特許第6130797号「ルーバー装置」
<特許公報の図1>

記事093:JPB_0006130797



<特許公報の図2>


<特許公報の図3>


<特許公報の図4>

面白い特許:「ルーバー羽根」も、ちょっとした工夫で効果アップ

<ざっくり解説>

 この発明は、旧機構・排気口や屋外機などの機械設備にとりつけられるルーバー装置についての発明です。ルーバーとは、細長い羽板を、一定の隙間で並べたものであり、「よろい戸」とか「ガラリ戸」などと呼ばれているアレです。ルーバーは、風通しを確保しつつ、換気・日除け・雨除け・目隠しなどを目的として、様々な場所で設置されています。

 本発明は、このようなルーバーの構造をちょっとだけ工夫したことで、良好な風通しを確保しつつ、遮光と透光を任意に切り替えることができるというものであり、縦枠材4aの上下端間に、固定枠4と、縦枠材4a間に上下多段に配列した複数のルーバー羽根2を、備えるものです(たとえば、図1ご参照)。

 では、本発明のルーバー装置1の構造を詳しくみてみましょう。

 まず、ルーバー羽根2は、
その主面を構成し、長手方向に連続しかつ厚み方向の高さ位置が異なるように配列される複数の板部材3と、
隣り合う板部材3の間に厚み方向の空隙を形成するように、隣り合う板部材3を連結する連結部材5と、
を有しています(たとえば、図4ご参照)。

 そして、ルーバー羽根2が、上下方向に間隔を空けてそれぞれ水平軸回りに回動自在に配置されています。ルーバー羽根2は、小さな板部材3をその主面方向に正面視においてほぼ隙間なく格子状に配列されており、板部材3の表面で照射光を遮断する構造です(たとえば、図2ご参照)。

 ルーバー羽根2を、複数枚の板部材3を組み合わせて、厚み方向の高さ位置が異なるように構成することで、隣り合う板部材3の間に厚み方向の空隙を形成できます。そして、ルーバー羽根2は、互いに同期して回動するように構成されているため、1つのルーバー羽根2を操作すれば全体が回動します。たとえば、図3を例にとってみますと、ルーバー羽根2を回動させると、隙間10が大きくなることで照射光を透光させることができますね。

 日常で目に付くものについて、その構造をちょっと工夫するだけで、意外と特許になってしまうこともあります。そういった意味では、この発明は、ちょっとした工夫で効果アップできた!といえそうですね。

 この発明についてもっと詳しいことが知りたい方は、この特許公報を参照してみてください。
記事093:JPB_0006130797
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