面白い特許「ボルト中心距離が分かる便利な工具」

特許第6251630号「曲尺」
<特許公報の図1>

<特許公報の図2>

<ざっくり解説>
 この発明は、、基礎の天面に載せる木造建築用の土台に対して、基礎ボルト用の穴を明ける場合に、実際の基礎ボルトの位置を、現場において正確に、土台に罫書くことができるものです。

 図1の曲尺1は、
①主枝部1aと妻枝部1bとを有し、
②主枝部の外辺1hと妻枝部の外辺1kの交点を曲尺角とし、曲尺角の部分に、妻枝部に平行な欠妻辺1dと主枝部に平行な欠主辺1eとを有する切欠Aを設けています。
③主枝部1aの外辺に設けた目盛の原点を曲尺角とし、
④妻枝部1bの外辺に設けた目盛の原点を欠主辺とし、欠主辺1eの長さを基礎ボルト2bの呼び径の半分の長さとしています。例えば、呼び径M12の基礎ボルト(外径12mm)の場合、欠主辺1eの長さA=6mmとします。

 このように、欠主辺1eの長さを基礎ボルト2bの呼び径の半分の長さにしたおかげで、基礎ボルトの外面に欠妻辺を当てたときに、基礎ボルト2bの中心と主枝部の外辺に設けた目盛の原点とが一致させることができます。よって、主枝部の外辺に設けた目盛を読み取るだけで、何ら計算することなくボルト中心距離を測定できるものだそうです(図2の使用状態参照)。まさに、必要は発明の母ですね。

 明細書中にはその他の種々のバリエーションが開示されています。
 この発明についてもっと詳しいことが知りたい方は、この特許公報を参照してみてください。
記事073:JPB_0006251630
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