面白い特許:景観アップ!こんな「収納ボックス」

特許第5917590号「収納ボックス」
<特許公報の図1>


<特許公報の図2>

こんな『収納ボックス』があれば、庭先も華やかに!?

<ざっくり解説>

 この発明は、収納ボックスに関するものであり、庭先などの野外に用いることに想定されたものです。一般的な野外用の収納ボックスを置くと、殺風景になりがちですが、この発明の収納ボックスは、景観は良好であり、かつ、中に収納されている物品の盗難やいたずらを抑制できるというものです。

 この収納ボックス1は、
 全体が木製であり、一見すると犬小屋に思える外観にできます(図1ご参照)。

 そして、収納ボックス1は、
 内部に収納空間を形成する箱体10と、
 この箱体10の上部を覆う屋根20と、を備えています。

 本発明の特徴の1つは、
 この屋根20が、両流れの切り妻型となっており、
 棟木と、
 この棟木に回動自在に支持された主屋根と、
 棟木の頂部から主屋根と棟木との境界部分に渡って布設された防水シートと、
 棟木に対して回動自在に支持され前記防水シートを覆う棟屋根
によって構成されている点です。

 このような構成をとることで、屋根20を開閉することができ、そこから収納空間に物品を収納することができますね(図2ご参照)。

 この特許明細書の段落0007の記載によれば、「本発明の収納ボックスは、切り妻型の屋根を備えたものであり、犬小屋風の外観を呈するものである。よって、庭先にポツンと置いても、庭先の景観を損ねることがない。また、本発明の収納ボックスが、一見、犬小屋に見えることから、収納ボックスであることを知らない第三者にとっては、その中で犬が飼われているものと認識する。よって、屋外に収納ボックスを置いても、第三者がその収納ボックスにあえて近づこうとはせず、収納ボックスの中に保管した物品が盗まれたり悪戯されたりすることを抑制することができる。」だそうです。

 また、この特許明細書の段落0008の記載によれば、「本発明の収納ボックスは、屋根が開閉可能であり、屋根を開くことで、箱体の上部が開口する。よって、この開口を通じて、箱体の内部の収納空間に対して物品を良好に出し入れすることができる。」といったメリットもあるようです。

 たしかに、犬小屋型の収納ボックスであれば、庭先は殺風景にならずにすみそうですね。本発明は、「収納ボックスが置いてあると庭先が殺風景だなぁ」といったところから、検討が始まったものと思えなくもないですね。本発明は、こういった素朴なものでも特許を狙うことができる好例といえそうです。

 この発明についてもっと詳しいことが知りたい方は、この特許公報を参照してみてください。

記事094:JPB_0005917590

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